「転職エージェントって、どこを選べばいいかわからない」——20代・30代前半の転職相談でいちばん多い悩みのひとつです。ネットで調べると大手エージェントのランキング記事ばかりが出てきますが、それらの多くは広告収入が目的で書かれており、若手の実情に即した情報とは言えません。

私はリクルートで最終面接官・エージェント業務を担い、その後Surfieeを創業して272名のキャリア支援をしてきました。エージェントの「内側」を知っている人間として、若手がエージェントを選ぶ際に本当に必要な基準をお伝えします。

若手こそ転職エージェントを使うべき理由

転職エージェントは、サービスを使う求職者(あなた)から費用を取りません。採用が決まった際に企業側から成功報酬を受け取るビジネスモデルのため、求職者は無料で利用できます。

それだけではなく、若手にとっては次の3つの面で特に価値があります。

理由 1

職務経歴書だけでは伝わらない強みを「推薦」で補える

20代は職歴が短く、職務経歴書の情報量が限られます。エージェント経由では推薦状(レジュメコメント)が添付されるため、担当者があなたの強みや人柄を採用担当者に直接伝えてくれます。同じ書類でも書類通過率が変わります。

理由 2

「自分に合う求人」を客観的に絞り込んでもらえる

転職市場のプロに「今の自分のスキルでどの職種・業界が狙えるか」を客観的に評価してもらえます。特に初転職・第二新卒の場合、自己分析だけでは的外れな求人に応募し続けてしまうリスクがあります。

理由 3

年収交渉を代理でやってもらえる

採用担当者との直接交渉は経験がないと不利になりやすいですが、エージェントが間に入ることで市場水準に基づいた交渉ができます。年収20〜50万円の差が生まれることも珍しくありません。

エージェントの種類と特徴

転職エージェントは大きく3つに分類できます。若手にとってどれが合うかを整理します。

種類特徴若手への適性
大手総合型
(リクルート、doda等)
求人数が圧倒的に多い。担当者は数百人の候補者を同時に抱えており、個別対応は薄め。△ 求人数は多いが、埋もれやすい。担当者の質にばらつきがある。
特化型
(IT特化、外資特化等)
特定領域の企業と深いコネクション。その分野以外には対応できないことが多い。△ 自分が目指す職種・業界が明確なら有効。汎用的なキャリア相談には向かない。
代表直接型
(Surfiee等)
創業者・代表が直接担当。求人数は少ないが、個別対応の密度が高い。キャリア方針・面接対策まで一貫してサポート。◎ 「自分の強みがわからない」「転職を迷っている」20代に特に向く。

重要なのは「自分が今どの段階にいるか」で使い分けることです。転職先が明確で求人数を最大化したいなら大手、専門領域が決まっているなら特化型、キャリアの方向性から一緒に考えたいなら代表直接型が適しています。

エージェントの裏側を知っておく

エージェントを賢く使うには、業界の構造を理解しておくことが欠かせません。

「社内選考」が存在する

あなたが「この求人に応募したい」と言っても、エージェント側で候補者を企業に送るかどうかの「社内選考」が行われます。通過しないと企業に推薦してもらえません。これを知っておくと、「なぜ最初の面談が重要か」が理解できます。エージェントに自分の強みと熱意をきちんと伝えることが、社内選考を通過するための第一歩です。

大量応募を勧めるエージェントに注意

「まず20〜30社応募しましょう」は要注意

エージェントは成功報酬型のビジネスです。内定数を増やすために大量応募を促すエージェントが一部存在します。応募数が多いほど書類作成・面接準備の負荷が分散し、選考の質が下がります。若手の転職は「多く受ける」より「自分に合う10社を丁寧に受ける」方が内定の質が上がります。

エージェントによって紹介できる求人が違う

すべてのエージェントがすべての求人を持っているわけではありません。企業とエージェントの間には専属・非専属の契約があり、あるエージェントが持っている求人を別のエージェントが持っていないことが普通です。気になる企業がある場合は、そのエージェントがその企業と取引があるかを確認しましょう。

若手が転職エージェントを選ぶ5つの基準

01

若手・20代の支援実績があるか

エージェントには得意な年齢層があります。ハイクラス・管理職向けに特化したエージェントでは、若手向けの求人が少なかったり、担当者のアドバイスが的外れだったりすることがあります。「20代・第二新卒・若手キャリアアップ支援」の実績を明示しているエージェントを選びましょう。支援人数・満足度・具体的な事例が公開されているかどうかが判断の材料になります。

02

「誰が」担当するかを事前に確認できるか

大手エージェントでは登録後にランダムで担当者が割り当てられます。担当者の経験・実績・専門領域によってサービスの質は大きく変わります。担当者のプロフィールを事前に確認できるか、または代表・特定の人物が直接担当することが明示されているかを確認してください。「誰に担当してもらえるかわからない」エージェントはリスクがあります。

03

「転職しない」という選択肢を話せるか

転職エージェントは転職させることで収益が発生します。そのため「転職しない方がよい」という結論を正直に伝えてくれるエージェントは少数です。しかし20代の場合、転職より「部署異動・副業・社内起業・資格取得」が最善のケースも多くあります。最初の相談で「転職前提でない相談もできますか」と聞いてみてください。フラットに答えてくれるかどうかで信頼性がわかります。

04

強みの言語化・面接対策を一緒にやってくれるか

求人を紹介して終わりのエージェントと、自己PRの作成・面接対策・内定後の条件交渉まで一貫してサポートするエージェントでは、結果に大きな差が出ます。特に若手は「自分の強みを言語化する」ことが転職成功のカギ。書類・面接の準備を一緒に行うかどうかを事前に確認しましょう。

05

第三者評価(口コミ・満足度)が確認できるか

エージェントが自社で公開している実績だけでなく、Google口コミ・OpenWork・ストアカなどの第三者プラットフォームでの評価を確認しましょう。実際にサービスを受けたユーザーの声は、エージェントの質を判断する最も信頼性の高い情報源です。

転職エージェントを最大限に活用するための使い方

① 最初の面談前に「強みの棚卸し」をしておく

エージェントへの最初の面談は、就職活動の面接と同じくらい重要です。担当者はここでのやり取りをもとに推薦文を書き、社内選考の判断材料にします。「自分の一番の実績」「転職の目的と優先順位」「絶対に譲れない条件」の3点を整理してから臨みましょう。強みの見つけ方5ステップで事前に棚卸しをしておくと面談の質が上がります。

② 「なぜこの求人を紹介するのか」を必ず確認する

紹介された求人すべてに応募する必要はありません。「あなたのこの経験がこのポジションに合うと判断した」という具体的な説明があるかどうかを確認してください。説明が曖昧なら「まず数を出している」可能性があります。

③ 複数のエージェントに同時登録する場合は「メインを1人」決める

2〜3社に同時登録するのは一般的ですが、すべてのエージェントとの関係が薄くなります。メインで信頼できる担当者を1人決め、その人に深くコミットすることで、好条件の非公開求人の紹介や優先的なサポートを受けやすくなります。

④ 転職を急がず「最低限の準備が整ってから」動く

エージェントに登録したその日から選考が始まるわけではありません。強みの整理・職務経歴書の完成・転職の目的の明確化が揃ってから本格的に求人探しに入る方が、結果的に転職活動の期間が短くなります。

実際のケース

大手ECサービス企業3年・年収320万 → 中堅人材会社 法人営業・年収480万。最初の面談で「業界は変えていい、ただし顧客折衝・データ活用の経験を活かしたい」という軸が明確だったことで、的外れな求人への応募が避けられ、3社受けて2社内定。

よくある質問(FAQ)

Q. 転職を迷っている段階でも相談できますか?
はい、むしろ迷っている段階での相談が最も価値があります。転職すべきかどうかを一緒に考えてくれるエージェントを選ぶことが重要です。Surfieeでは「転職しない方がよい」という結論になることも珍しくありません。
Q. 第二新卒・入社1〜2年目でも使えますか?
使えます。第二新卒は「第二新卒歓迎」の求人が多く存在し、エージェント活用のメリットが大きい層です。「早期離職を後ろ向きに語らない」「ポテンシャルと次の職場での意欲を前面に出す」という伝え方のコツがあります。
Q. 大手エージェントと小規模エージェントの使い分けは?
「求人の網羅性」が必要なら大手、「個別対応の深さ」が必要なら小規模がそれぞれ向いています。両方に登録して、求人探しは大手・面接対策・キャリア相談は信頼できる担当者がいる小規模、という組み合わせが実態として最もうまくいきやすいです。
Q. エージェント経由だと内定後に断りにくいですか?
断っても問題ありません。内定辞退はエージェントが代理で連絡してくれるため、あなたが直接企業に伝える必要もありません。「断りにくい」という理由で合わない企業に入社することは、エージェントにとっても得策ではありません(入社後すぐ離職すると成功報酬の返還が発生するためです)。
Q. エージェントを使わず直接応募した方がいいケースはありますか?
あります。スタートアップ・ベンチャーの一部はエージェント経由を好まないケースがあります(エージェントへの紹介料を節約するため)。また、Linkedinや企業の採用ページで「エージェント不要」と明記されている場合は直接応募が推奨されます。エージェントは万能ではなく、使い分けが大切です。

まとめ

若手の転職エージェント選びでは「知名度」や「求人数」より、「誰が担当するか」「自分の年代に特化しているか」「フラットにキャリアを議論できるか」が重要です。

この記事のまとめ

Surfieeでは代表の元由直樹が直接担当します。ストアカ満足度4.87★・272名支援の実績、OpenWork 優良エージェント上位2%認定。「まず話だけ」でも歓迎です。

著者

元由 直樹

合同会社Surfiee 代表。キーエンス・リクルート出身。リクルートにて最終面接官・エージェント業務を経験後、MBA取得を経て起業。272名のキャリア支援、ストアカ満足度4.87★、OpenWork優良エージェント上位2%認定。若手キャリアアップ・強みの言語化を専門とする転職エージェント。