「やりたいことは何ですか」と聞かれて、職種名が出てこない人は多いです。転職活動に限らず、上司との面談でも同じ質問は出ます。

空だと、動いてはいけない気がすることがあります。求職者面談でも、「言葉にできないから、相談が早い」と一度止まった、という話はよく出ます。止まっている理由は意欲の不足ではなく、職種名で答えなければいけないと思っていることです。

焦点

職種名が言えなくても、整理は始められます。先に置くのは、どんな状態で働いていたいか。やりたいことが空のときは、やりたいことから埋めません。いま求められていることをやり切り、振り返って何ができるようになったかを言葉にします。

先に置くのは状態

職種名の前に、次の3つを短く書きます。

書くこと例
場所・暮らし海外で働きたい、転勤は避けたい
一緒にいる人熱量の高い少人数で仕事したい
頼られ方相手の大事な決断に、自分の判断で関わりたい

年収は、下げられないラインを1行足します。状態とラインが揃ってから、それに近い会社や職種を当てはめます。会社員以外(業務委託、社内の異動)も、同じ状態から見てよいです。

「やりたくないこと」も、自分用のメモには書いてよいです。満員電車に乗りたくない、はこのメモ側です。面接の志望動機には、その否定文をそのまま出さない。面接で使うときは、「自分で範囲を決めて動ける席がほしい」のように、欲しい状態へ言い換えます。

やりたいことから埋めない

Will(やりたいこと)が空の人に、最初から Will を書かせると止まります。順番を変えます。

順

空のときの3段

  1. Must — いまの席で、上司やチームが「これを終えてほしい」と言っている仕事を1つ終わらせる
  2. Can — 終わったあと、「何ができるようになったか」を1文で残す(数字か、誰の何が変わったか)
  3. Will — その繰り返しのあとで、「この環境だと自分は貢献して楽しめている」が見えたら書く

Will は、最初の空白を埋める作業ではありません。Must と Can を数回やったあとに、解像度が上がる側です。経験がまだ薄い人(20代前半や、職種の違いを現場で見ていない人)は、有名企業かコンサルか、を先に決めなくてよいです。見たことがある職種名だけで埋めない。

面接で聞かれたとき

面接の「うちで何をしたいか」は、人生のやりたいこととは時間軸が違います。

中途採用は、事業の成果を出せる人を採っています。状態だけを長く話して、できることが無いと、説得が弱くなります。転職理由との役割分担は不満の説明で終わらない答え方に寄せます。答える前に、問いを1文にしてから話すとぶれません。

転職するかどうか自体がまだなら、転職をまだ決めていないときの相談と役割が違います。あちらは動くかどうか、こちらは言葉の置き方です。経験の棚卸しはキャリア棚卸しと一緒に進めてよいです。

まとめ

5つの整理

今日、職種名は空欄のまま、「場所・人・頼られ方」を各1行書いてみてください。職種は、その3行のあとで足します。

Surfieeでは、職種名が空の段階でも、状態と直近の Must から整理します。転職を急かす相談ではありません。無料のキャリア相談は、整理の途中でも利用できます。

職種名が空のまま整理したい方へ

働きたい状態と、いま終わらせる仕事から、面談で一緒に言葉にできます。

著者

元由 直樹

合同会社Surfiee 代表。キーエンス・リクルート出身。リクルートにて最終面接官を経験後、海外MBA取得を経て起業。272名のキャリア支援、ストアカ満足度4.87★、OpenWork優良エージェント上位2%認定。強みの言語化・キャリア棚卸しを専門とする転職エージェント。